北海道酒造巡り~其の三~Hokkaido Sake meguri

田中酒造についてabout Tanaka brewery

明治時代末期、数多くの酒蔵が立ち並ぶ『酒造銀座』と呼ばれていた北海道小樽市。
田中酒造は、そんな伝統ある小樽に現存する唯一の酒蔵だ。

田中酒造は、一般的な酒蔵のように酒を問屋に卸して酒屋やスーパーなどで販売する方法は取っておらず、
自分達で造った酒はあくまで自分達の手で販売する事を基本としている。
その為、田中酒造の酒は北海道小樽市に行かないと買えない。

小樽にある田中酒造の酒蔵「亀甲蔵」では、見て聞いて触って香って味わうという、
五感すべてを使って得る『体験』をお客様へ提供している。
自分達の仕事を「エンターテイメント業」と呼ぶほど、そこには強い想いがあるのだ。

田中酒造の水Water of the Tanaka brewery

田中酒造の酒は小樽の天狗山の雪解け水が伏流水となったものをを使っている。

地下70mから汲み上げられた水は、まろやかな軟水で驚くほど飲みやすいのが特徴だ。

そんな水を使っているのだから、田中酒造の酒は当然ごくごく飲めてしまうのだ。

田中酒造の米rice of the Tanaka brewery

田中酒造の使う酒米は北海道産100%。主に彗星、きたしずくを使って仕込んでいる。

提携先の米農家と共に田植えや稲刈りにもチャレンジしていると聞くと田中酒造のチャレンジ精神や、
最初から最後まで責任をもってお客様へ製品をお届けしたいという想いが本気で伝わってくる。

田中酒造の心Tanaka brewery heart

田中酒造の製品は日本酒だけに留まらない。

自らを「発酵食品メーカー」と位置付ける田中酒造は、
日本酒の他に、焼酎、みりん、リキュール、酒かす饅頭、酒かす石鹸といった、
幅広い種類の製品を製造販売している。

さらに日本酒の味に関しても、キレのある辛口から、酸味と甘みのバランスが良い甘口、
芳醇でフルーティな味わいや、スモーキーな香りの日本酒など、様々な味が楽しめるのが特徴だ。

ヒアルロン酸やコラーゲンを含んだアンチエイジング酒『小樽美人』は、
普段あまりお酒を飲まない人でも、女性なら一度は飲んでみたい逸品だろう。

田中酒造の歴史/History of Tanaka brewery

明治三十二年(1899)
初代 田中市太郎が小樽市(現本店所在地)にて創業
大正十二年(1923)
日本酒の製造・販売を始める
昭和二十二年(1947)
田中良造が三代目となる
昭和三十一年(1956)
田中酒造株式会社として法人化
昭和六十三年(1988)
現社長 田中一良が四代目に就任する
平成七年(1995)
製造場を観光蔵に改造し亀甲蔵と命名する
令和二年(2020)
新型コロナ予防の為に消毒用アルコールを製造して小樽市に寄贈