北海道酒造巡り~其の一~Hokkaido Sake meguri

国稀酒造についてabout Kunimare brewery

北海道増毛町に存在する日本最北の酒蔵『国稀酒造』。

この酒造で造られる日本酒はスッキリとした飲みやすさと、
力強い濃厚な旨味が味わえる極上の逸品だ。

そのスッキリさは、増毛にある暑寒別岳の粗い砂の層を通ってしか出来ない
超軟水を使う事で生み出されている。

日本酒は使うお米と水でその味が決まる。

だからその土地で造られるお米、その土地で摂れる水を使う事で、
蔵毎にまったく味が変わるのだ。

日本酒を知れば知るほど全国の蔵の味を試してみたくなるのもそれが理由だ。
しかし国稀のお酒は本州ではなかなかお目にかかれない。

これだけの歴史をもった酒造の深い味わいは、
酒通でなくても一度は試してもらいたい北海道の銘酒の一つだ。

日本最北の酒造Northernmost sake brewery in Japan

札幌から車を二時間程走らせると見えてくる北海道増毛町。
アイヌ語でカモメの多い所という意味の『マシケイ』が由来だ。

海産物が有名で、中でも増毛の『甘エビ』と言えば北海道でも有名で、
国稀酒造から歩いてすぐの食事処で食べられる海鮮丼は、そんな甘えびを始め、
ウニ・いくら・大トロ・ほたて・アワビなどの増毛産の海産物が溢れんばかりに丼に乗せられ出てくる。

そんな豊富な海の幸に恵まれた増毛で、
国稀酒造は料理を引き立てる日本酒を造りだしている。

ぜひ甘みのある海産物と、スッキリした旨味の日本酒で至福の時を楽しんでもらいたい。

国に稀な良い酒Rare sake in the Japan

『國稀』の名前の由来は、創業者の本間泰蔵が感銘を受けた人物の
乃木希典から希の字をもらい『國稀』とした。

また、『国に稀な良いお酒』という意味もある。

その名の通り、稀な良い酒を造り出す国稀酒造の酒は、
『食をひきたてる酒』だ。

相手を思いやり、持ち味を引出すその心は、
従業員全員の働く姿勢や心に根付いていると感じた。

国稀の水Water of the Kunimare

国稀酒造で使用する水は、増毛山地の主峰を源とする天然水。

ふんわりと柔らかく、口に含めば一瞬にして
体に吸収されるような感覚になるほど飲みやすい超軟水だ。

軟水で酒を造ると腐りにくいというメリットもあり、
国稀の酒には全てこの水が使われている。

店前の井戸では自由に汲めるようになっているので、
増毛に来た際はぜひ飲んでみてもらいたい。

国稀の米rice of the Kunimare

日本酒の味の決め手ともなるお米。
そのお米は酒造り専用のお米を使う。

国稀酒造では、全国的にも高い評価を受けた、
北海道産の『吟風』を積極的に取り入れ、
北海道増毛ならではの味を追求している。

国稀酒造の酒/items of Kunimare brewery

※こちらに掲載している商品は一部となります。

純米吟醸
国稀 令和まるいち
お米本来のコク、旨味と上品で穏やかな吟醸香のバランスが良いお酒。冷やして、またはロックなどで飲むと格別。日本酒初心者にも味わっていただけるお酒です。 原料米/吟風(北海道産)、精米歩合/50%、日本酒度/±0、アルコール度数/16.5度
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純米
国稀 【暮れ六つ】
北海道産酒造好適米【きたしずく】を100%使用した純米酒。【きたしずく】使用酒ならではの柔らかな口当たりと爽やかな喉ごしの辛口酒。年に1回のみ販売の蔵元限定酒。 原料米/きたしずく(北海道産)、精米歩合/65%、日本酒度/+1、アルコール度数/16度
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国稀酒造の歴史/History of Kunimare brewery

明治八年(1875)
創業者 本間泰蔵が呉服商として増毛に移り住む
当初、小樽から増毛に行商に来ていた泰蔵だが、増毛にあった『丸一松居呉服店』が閉店した際、店の商品を買取り、増毛にて呉服商を始めた。最初は行商の長期駐在員的存在だった。
明治十五年(1882)
本間泰蔵により『丸一本間』として創業
石造りの店舗(現在の国稀酒造から100m程の所)が完成し、正式に創業。呉服だけでなく雑貨やニシン漁業に手を広げ、酒造りも始めるに至った。
明治三十五年(1902)
丸一本間合名会社に改名
呉服、雑貨、漁業、醸造だけでなく、海運業、土地、山林、倉庫、貸家部などもあり、現在の総合商社に匹敵する多角化経営を行っていた。
大正九年(1920)
「國稀」が誕生
国稀酒造を代表する銘柄「國稀」は、当初は「国の誉」という名前だったが、大正九年に「國稀」となった。後に社名にも使われる銘柄が誕生したのがこの年である。
平成十三年(2001)
国稀酒造株式会社へ改名
合名会社設立から丁度100年目となる平成13年に、社名を『国稀酒造株式会社』へと改め現在に至る。